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閉鎖空間のSNS以外で、読書メインのやっつけブログを2010年開設→12日間で無残にも放置→2011年311から3ヶ月を契機に「原発事故考察」の為に復活。 読了日記は自分の備忘録の為、ネタバレ満載ご容赦!


by akane-kmj
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読了2010-005 サウスバウンド

著者:奥田英朗
(上)ISBN978-4-04-386001-2 角川文庫お56-1 \552+税
(下)ISBN978-4-04-386002-9 角川文庫お56-2 \514+税
平成19年年8月31日初版発行版
2005年6月角川書店刊行本の分冊文庫化
映画になっただけはあります☆☆☆
   

前日読み終えた短編集『ガール』が、思いのほか軽めのものだったので、
あれ?奥田英朗って、こんな感じだっけ?と、どうにも納得行かず、
以前読んだ(筈)の『サウスバウンド』を開いたら、
さすが、一気読みさせるエンターテインメント作家・・・
読みながら思い出しつつ、最後はどうなったっけ?と
ついつい読んでしまいました(笑)

どうしたことか、年初に読んだ数冊、申し合わせたように物語の核に「12歳」の子どもが据えられています。






以下、ネタバレを嫌う方は読むのをお控えください。



元過激派の父=上原一郎に翻弄される12歳の息子=上原二郎・・・といっても、
父は60年代後半~70年代前半の「あの全共闘時代」の闘士ではないという設定が、
奥田らしい「軽妙で痛快」な語りに生かされていて
「なんとなく沖縄問題」や「なんとなく環境問題」などなど、
それなりの主張はありながらも、豪放磊落な展開を見せて
最後は、奥田英朗って良い人なんだろうなぁと、ちゃんと思わせてくれる内容とオチ。

都心、中野ブロードウェイを通学路にする二郎が、親の因果が子に報いとばかり、
トイレが汲み取り式の沖縄の離島に一家で移り住むまでの、
元過激派を父に持つ家族のドタバタ劇の第一部と、
沖縄の離島に引っ越してまでゴタゴタに巻き込まれる父の業に、
やはり付き合わされてウンザリしながらも、
全く別な目で父を母を姉を見つめなおして、家族が家族として機能して行く様を描ききった第二部。

第一部には、子どもが大人の事情に振りまわされながらも
「子どもの事情」でしか対応できないことへのジレンマなどが
12歳目線で描かれていて、そのあたり秀逸。
ただ、最近、どういうわけか「12歳」が登場する小説を続けて読んでいるため、
つい比較してしまい、奥田英朗の描く12歳は、残念ながらやや幼く感じてしまった。
人によってフィールドが違うのだから、これはやむなしかもしれないが、
世の大人が信じて疑わない12歳の枠、そこに無理に押し込めないでもいいのではないかと思う。

たいへん読みやすく、映画の絵なども自然に浮かぶホンなので、
息抜きとして痛快な思いに浸りたい時・人向き。
by akane-kmj | 2010-01-06 15:00 | 読了:ファンタジー/冒険